刑務所の中
[公開]
2002年12月
[出演者]
山崎努
香川照之/田口トモロヲ/松重豊/村松利史
[感想]
波のない、ほのぼのとした映画でした。
刑務所の中での生活を細かく追い、同部屋の5人やその他受刑者のことが描かれています。
よく人の顔を見ていると、見たことがある人ばかり出てきます。
最後も、「で?」って感じです。
でもその「で?」も、「だから何?」という意味ではなく、「で、その後は?」という感じで、この人たちの日常の先をもっと見たい、という思いから来る「で?」です。
この同部屋5人のそれぞれの個性が強烈です。
一つ一つの仕草や行動が忘れられなくなります。
罪を犯したようには見えない飄々とした態度で毎日を過ごしています。
5人でご飯を食べながら笑顔も見れます。
刑務所ってそういうところなの?という疑問も生まれますが、実体験だそうなのでそういうところなんでしょう。
主人公・花輪の語りも特徴的で、この環境に対する戸惑い(自分が刑務所に入るとは思わなかった戸惑い、こんなにいい生活をさせてもらっていいのかと驚く戸惑い、充実した日々を送っている自分に対する戸惑い)が、思わず可愛く思えてしまいます。
深く見ようと思えば幾らでも見れそうな映画なので、敢えてノーリアクションで見てみる。
やっぱり、「ふ〜ん」で通せる映画です、「何かよかった」で終われる映画です。
特典映像にある花輪以外の4人のインタビューも面白いので、是非見て欲しいです。
この映画を見ただけなので一概には言えませんが、この受刑者たちだけを見ていると、刑務所という場所が罪を償う場として適しているとは思えませんでしたけど。
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*当方、平和主義者ですのでお手柔らかに...。